私たち労協・ワーカーズコープは菜の花プロジェクトに取り組んでいます。この取り組みの原点は滋賀県琵琶湖での石けん運動です。
労協クラブでの食・農・環境プロジェクトから菜の花プロジェクトへと発展し、2011年3月には「ろうきょう菜の花プロジェクトネットワーク」が設立され全国で取り組みが始まっています。
菜の花プロジェクトは農業の関わりが広く、深く、しかも多様に生まれます。遊休地に菜の花を植え、収穫した菜種は搾油して菜種油にする、菜種油は食用として、搾油時の油かすは肥料や飼料に、そして廃食用油は回収してバイオディーゼル燃料(BDF)にリサイクルします。養蜂も取り入れ資源循環サイクルとして進めようとする取り組みです。
私たちは、この取り組みを通じて日本の原風景である、あの黄色い菜の花畑を日本各地に広げ、地域や人々の生活と結びます。またこの取り組みは化石燃料に頼らない、しかも温室効果の高い二酸化炭素の排出を抑え、地球温暖化を防ぐ素晴らしい取り組みでもあります。
菜の花プロジェクトにより労協・ワーカーズコープの食・農・環境でのフィールドはますます広がります。
環境(エコ)の取り組みであり、農業への挑戦であり、かつさまざまな不利な状況にある人たちの就労支援を包含する社会連帯と協同労働のソーシャルファームの取り組みでもあります。このように幅広い市民と働く人々の、最も現代的な活動の場面となります。
目標として耕作放棄地の1%の解消を目標に掲げます、「菜の花プロジェクト」はまさに「人の心を耕すソーシャル・エコ・ファーム運動」でありたいと考えます。
(パンフレットより一部抜粋)
※ソーシャルファーム(Social Firm:社会的企業)とは障がいのある人や労働市場で不利な立場にある人々の雇用の問題に取り組むビジネスモデルのこと
宮城県大崎市で若者の就労支援を行っているみやぎ北若者サポートステーションのジョブトレーニングの機会の創造と、農業分野での仕事おこしの模索から菜の花栽培に取り組み、さらに食・農・環境を本格的に事業とすべく、バイオディーゼル燃料精製プラントが立ち上がりました。
事業化するにあたっては、みやぎ生協、JAみどりの、宮城県、大崎市の様々な方々の協力をいただき進めてきました。労協センター事業団が事業運営を行い、3つの協同組合が連携し取組を進めていきます。
大崎市には労協が運営する事業所が複数あり、就労支援事業、施設管理、介護事業、バイオマス事業と多種にわたっています。そして自然に恵まれた土地に環境が整い、まさしく「菜の花プロジェクトから資源循環社会へ」のモデル地域を実現可能とするべく挑戦が進んでいます。
また各企業、団体、行政や労協の仲間たちと共に「FEC自給圏」の形成へと進み、この取組が全国のワーカーズコープ(労協)モデル事業となっていくことを目指しています。
震災後地域の再生のために経済評論家の内橋克人氏が提唱した構想です。食(food)・エネルギー(energy)・介護(care)を地域で循環させコミュニティの活性化をめざすものです。
私たちは、市民自らが主体となる「新しい公共」の創造とFEC自給圏のコミュニティ経済を目指して、市民や働く者が主体者として成長する協同労働による仕事おこしに挑戦しています。
大崎バイオマス事業所あぐりーんみやぎの開所にあたり宮城県をはじめ大崎市、みやぎ生活協同組合、みどりの農業協同組合の多くの皆さんにご支援ご協力をいただき深く感謝申し上げます。
千年に一度といわれる東日本大震災から4か月、エネルギーの自給や自然エネルギーへの転換が多くの国民の声となる中、地域資源循環システムの構築を柱とする菜の花プロジェクトとBDF事業が協同組合や行政と協同の力で立ち上げられたことは市民の共感と大きな希望につながることとなり、新しい活力を地域にもたらすものと確信します。
この事業は、私たち協同労働の協同組合であるワーカーズコープが担います。そこでは生きづらさをかかえている若者たちもワーカーズコープの組合員となって働き、新しい仕事おこし、就労創出にもつながる仕事となります。そうした意味もこの事業にあります。
農林水産省の助成をうけ、約3年の準備期間を要しました。宮城県が計画主体となりワーカーズコープが事業主体となります、そしていよいよスタートとなりました。ここで事業の成功に向け全力で取り組む決意を申し上げ、皆様からのさらなるご支援ご協力を重ねてお願い申し上げます。
2011年7月
日本労働者協同組合(ワーカーズコープ)連合会
企業組合 労協センター事業団 代表理事 藤田徹
働く人々・市民が、みんなで出資し
民主的に経営し、責任を分かちあって
人と地域に役立つ仕事をおこす協同組合です
3つの協同 −私たちは3つの協同をいつも心がけています
当日は120名の関係者や近隣の方にご出席いただき、落成式がとりおこなわれました。
大崎市長立会のもと、みやぎ生活協同組合・みどりの農業協同組合・企業組合労協センター事業団の3組合で
『食・農・環境への取り組みの重要性を共有し、今おとずれている地球環境の危機の解決の一助となるべく、共に行動するとともに、「協同」と「連帯」を基本理念とする協同組合の事業・運動が、新しい日本社会の創造へとその役割をはたし、よりよき地域社会実現のための行動を共にすることを決意する。』
とした基本合意書に調印がおこなわれました。
「菜の花プロジェクト みやぎ生協も応援します」
みやぎ生活協同組合 理事長 齋藤昭子
貴連合会が2011年7月に完成したBDFプラントは菜の花の油や、みやぎ生協の事業から排出される廃食用油を回収し、バイオ燃料をつくり、それをみやぎ生協の配達車両等で使用するというものです。
この一連の取り組みは、軽油からバイオ燃料へ切り替えでCO2の排出が「0」となることで地球温暖化防止に資するものとなります。廃食用油を再資源化物として活用することで循環型社会の構築にもなる環境保全活動でもあります。
さらには菜の花を活用することで遊休農地の活用やあらたな事業活動による地域の雇用が生まれるなど地域に密着した素晴らしい取り組みです。みやぎ生協も皆さんと一緒にこの取り組みを成功させたいと思います。
「いよいよ菜の花プロジェクトの出番です」
NPO法人 菜の花プロジェクトネットワーク代表 藤井絢子
滋賀県の小さな町、愛東からはじまった「菜の花プロジェクト」は大きな共感を以って全国各地に広がりを見せて来ています。
人間生存のベースともいえる“食とエネルギーの地域自立”をめざしている事と、何よりも、菜の花のあの明るさと元気色の力だと思います。
3.11は、一時も早く、化石燃料、原発にたよりきってきたこれまでの社会のありようへの転機を迫る重要な警告です。
「菜の花復活で日本再生へ」
衆議院議員 前農林水産副大臣 篠原孝
2011年は日本の岐路ともなる年でした。誤った経済効率追求や行き過ぎた自由貿易は環境や安全を損ないます。食料とエネルギーは地産地消が基本です。
菜の花は日本の景観の維持、ナタネ油は食料自給率の向上、BDFは再生可能エネルギーと、理想な作物です。2011年から、菜種は農業者戸別所得補償の対象作物となっています。菜の花プロジェクトの推進の一助となり、日本に菜の花が復活することを願っています。
「成長への挑戦」
NPO法人 あきた菜の花ネットワーク 会長 石田哲治
このたびの貴連合会の「菜の花プロジェクトを全国的に広める」ご事業の計画に対し、同じ志を持って取り組んできた者の一人としていささかなりともお手伝いできることに、大きな喜びを感じております。
荒廃した休耕田や畑を土地の人々と力を合わせて開墾し、花を咲かせて種を絞って食油を作る、使用済み廃油に手を加えてバイオ燃料を作る。こうした一連の作業が若い人々に働ける機会と勇気と希望を与えてくれることを確信しております。
重ねて申し上げます。共に手を携えて「菜の花プロジェクト」に挑戦しましょう。
「日本の原風景の復活に希望をこめて」
全国環境保全型農業推進会議 委員 佐々木陽悦
「菜の花畑に入日うすれ」と童謡にも歌われ、日本農村の原風景でもあった菜の花の復活の取り組みが全国で広がっている。
ナタネ油として食油に、家庭から出る廃食油はBDF燃料として利用され地球温暖化防止に貢献、日本の自然環境型社会の構築につながる運動です。皆さんの奮闘に期待します。
(パンフレットより一部抜粋しました、役職などは当時のものです)
全国連加盟国は、より良き将来を実現するために2030年までに私たちの地球を守るための計画「アジェンダ2030」を採択しました。
この計画が「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)」です。
SDGsは深刻化する環境課題など17の目標と169のターゲットに全世界が取り組むことによって『誰も取り残されない』世界を実現しようという壮大なチャレンジです。
あぐりーんみやぎでは、天ぷら油のリサイクル、バイオディーゼル燃料の製造、菜の花プロジェクトを通じて環境問題の解決、地域コミュニティーの活性化、資源循環社会の構築に挑戦しています。(目標7・11・12・13)
労働者協同組合 労協センター事業団
大崎バイオマス事業所
あぐりーんみやぎ
〒989-4415
宮城県大崎市
田尻字北大杉88-3
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